千葉会:シーデビルを対戦プレイする

まさかと言う感じだが、ルールを読み始めてからはトントン拍子にソロプレイ、抄訳作成と来て、対戦まですることになった。伏兵現るとはこのことか。
プライスの後の時間で夕方まで5ターン程プレイ。全体が16ターンなので、1/3程度か。南軍を受け持ったが、幸いにして発見されることは数度あったが砲戦になることはなく逃走に成功。結局、無傷で北軍商戦を100ポイント見当沈めた。この調子が続けば南軍の勝利なのだが、どこかで運悪く2隻ぐらい捕まって沈められると、これでも逆転負けするくらいのペースなので、プレイバランスは良好だと言う気がする。
通商破壊戦の本質なので止むを得ないが、発見されても逃げるだけで戦闘をしないので、ウォーゲームとしてフラストレーティングな側面は否めない。特に北軍は強大な艦隊を持ちながら一発も撃たなかったので、さっぱりな感じだったろう。ただ、「通商破壊戦とは、そういうものだ」と言う理解を促すのが本作の意義。斬新な概念を提示しながらも、ルールは複雑でなくプレイ時間もプレイアブルな範囲にまとまっていて良いゲームだと思う。
フリゲート対ガンボートで撃ち合う興奮を求める人は、「アイアンクラッド」をやってもらえば良いと思うので、此処では北軍軍艦の艦影が見えたら全速力で逃げる南軍通商破壊艦の暮しを理解してもらえば良いと思う。
また、南軍の戦況が悪くなるに連れ、南軍通商破壊艦に対する中立国の態度が悪化していくのを痛感できるのも本作ならでは。とかく南北戦争ゲームは、アメリカ大陸の上での作戦だけで勝敗が決まったような印象を持ちやすいが(ハウスディヴァイデッドなどは、そういう側面しか再現していなかった)、世界外交の中で戦っていたのだと言うことを体感できる。
いろいろな意味で南北戦争の新次元を切り開いている野心作だと思う。褒め過ぎ?