いろいろと溜まっていてスローダウン。
第7話は、「皮肉な帰還」。ある朝、目覚めたナンバー6は、村が機能を停止し誰もいなくなっていることに気付く。村の外縁部の海岸まで行って筏を作って船出する。途中で謎の漁船に遭遇して海に投げ込まれるが逆転して船を奪い脱出に成功する。ロンドンへ辿り着くと昔の家に行くが、そこには落ち着いた年配の女性が住んでいる。古巣の職場に帰って村の存在を説明するが、その正体についてあやふやな説明しかできない。そこで、村の調査を命じられ、推定存在場所に二座の偵察機で調査に行く。見事に村を発見し空中写真を撮影するが、パイロットに後部座席だけ射出されて村へ帰還。帰還すると村は機能を再開し、なぜかロンドンで出会った年配の女性がやってきて「ハッピーリターン」と祝ってくれる。
これは、いかにもプリズナーらしい不条理エピソードで面白く見られました。「え、一体どういうこと?」‥と言うのはありますが、綺麗に落ちています。
第8話は「死の筋書き」ですが、邦題の付け方が良くないですね。有名な中世の「死の舞踏」から来ている副題です。ただ、内容的には第7話とは打って変わって未整理。いろいろな要素を放り込んでいて、全然、収拾がついていません。珍しく見ていて睡魔に勝てず、何度も巻き戻してしまいました。巻き戻すって言うのもテープ時代の死語ですが‥(^_^;
ペストが蔓延する中世で、死の恐怖から目を背けるために城壁の中で毎晩仮面舞踏会を催す人々。ある夜、正体の判らない仮面が舞踏会に参加しており、正体を明かすべく取り押さえて仮面を外してみると仮面の下には何もない。それは死病自体が仮面を被って城の中に侵入してきたのだったと言うのが原典。これはタイガーマスクのレッドデスマスクやバーサーカーシリーズの「赤方偏移の仮面」のモチーフでもあります。
で、プリズナーですが、確かにカーニヴァルが開かれるのですが、死の仮面に該当する者は登場しません。強いて言えば、ナンバー6本人が死の仮面に当る存在で、それはナンバー2の裁判により「おまえはもう死んでいる」と宣告されるからです。ナンバー6は、村に死を持ち込んだ邪悪な存在だと言うのでしょう。とコレを書いていたら、少し話しが見えてきました‥(^_^;
それ以外にナンバー6に半強制的にカーニヴァルのパートナーを探させたり、その候補者の女性が実はナンバー6の監視者だったり、あと前回から出てくる謎の黒猫。いろいろと他にも怪しい伏線が出てくるのですが、全然収拾されません。まぁ、不条理なのはいつものことですが。
第9話は、チェックメイト。良く画像引用で登場する人間チェスで始まる回です。
と言っても、人間チェスは特にお話し全体に関わる訳ではありませんでした。人間チェスの時に指し手の指示を無視した白のルークは病院で矯正処分に。その彼に接近したナンバー6は、彼が元電子技術者である囚人だと判り無線機を密造させます。密造した無線機で沖合いを航行する漁船に連絡を付けて脱出を試みますが、漁船に乗り込むと無線でナンバー2から連絡が入り漁船も村の一部であることが‥。それでも漁船を掌握して脱走しようとすると、例のローヴァーが出動してきます。ちょっと整理の悪い回で、話しの繋がりが途中で見えなくなり眠くなりました。
もともと7話予定を17話に水増しした分の回なんでしょうか? 8、9と低調で、巻き返しを期待したい所です。