時代の巡り合せと勝負強さ

bqsfgame2014-12-13

リアルタイムでは11月7日の夕方であるが、藤沢里奈・新女流本因坊が誕生した。
藤沢名誉棋聖の孫娘と言うサラブレッドとは言え、16才での戴冠は驚くばかりだ。
今回の戴冠では、巡り合せと言うのを感じる。
現在の日本女流界での最強は、謝依旻女流名人・女流棋聖であることは論を待たない。そうした状況下で、女流三大タイトルで唯一、謝以外が持っていたタイトルに初挑戦したと言う巡り合せの良さ。これが、「持っている」人と言うものなのか。
逆に、敗れた向井前女流本因坊は、巡り合せの悪さを感じる。タイトル挑戦実に7回目でようやく取ったタイトルの初防衛に失敗した。謝と言う最強の敵に時代的に遭遇して敗れ続け、やっと勝ったと思ったら初防衛戦で伝説になるかも知れない天才少女が挑戦してきて敗れてしまった。巡り合せが悪いとは、このことだろう。
いや、結果から言えば向井前女流本因坊は、藤沢のために謝を進路から取り除いて席を確保してくれていたとも思える結果になってしまった。プロレスで言えば、長期王者と長期王者の間の繋ぎ王者みたいな役回りだ。
挑戦王として実力者であることを証明している向井だが、挑戦手合いでの勝負弱さが気になる。再びタイトルを取るのには、謝と藤沢の壁を破らねばならず、またしても苦労することにならなければ良いが‥。