30年戦史をソロプレイする

bqsfgame2014-12-26

筆者は、WW2以外のウォーゲームをプレイする機会が多いのですが、どうも30年戦争は苦手です。最大の理由は、30年戦争が、背景的に面倒くさいから‥(^_^;
30年戦争は、「要するに‥」と言う要約が非常にしにくい戦争だと言うのが筆者の理解です。宗教戦争と呼ばれることから、旧教対新教の構図を思い浮かべますが、実はそうそう簡単に割り切れない。どうしてカソリック国であるフランスは、スペインと戦火を交えることになったのか説明できません。
で、ハプスブルグ家対反ハプスブルグ家と言う構図が登場し、これで説明できる部分もあります。ところが、フランスとスウェーデンの対立は、これでは説明できない。
で、ドイツ諸邦連邦を舞台とした列強各国の主導権争いと言う見方が登場してきて、その紛争開始のための大義名分として宗教が利用されたと言う視点が出てきます。
実際の所、30年戦争は、30年間続いた単一の戦争ではなく、いくつかのフェイズに分かれた断続的な戦争で、上述の諸側面がそれぞれのフェイズで様々に反映されていたと言うのが答えなのかも知れません。で、個人的な感想としては、うーん、面倒くさい‥(^_^;
そういう複雑な事情を理解させてくれるようなウォーゲームがあると良いのですが、ミランダの「30年戦争」は持っているけれどプレイしたことがないし、GMTの評判の良かったカードドリブンの「30年戦争」は入手を迷っている内に絶版に。GMTの「Here I stand」は、負荷の重さとプレイ人数から手が出ません。
そんなこんなで、ようやくプレイに漕ぎ着けた最初の30年戦争ゲームが本作になります。
ああ、その前にユーロゲームの「ヴァレンシュタイン」を一度やったことがありましたか。
本作は60シリーズと言うこともあって、ルールは複雑ではありません。外交ルールは存在しますが、外交表をターンに1回振って、臨時徴兵や裏切りが発生する程度で、割とおとなしめです。
基本的には、自陣営の将軍を使って徴兵し、それで行軍/戦闘し、支配地域を獲得してVPを稼ぐと言う明快な構造を持ったゲームです。ただし、行軍は両軍が1行軍ずつ交互に実施していくチェスムーブスタイルになっており、数手の読みを必要とします。
戦闘は「6出ろ!」システムですが、武将の武勇に優位があると全ダイスへの+修整として作用するので、武将能力の影響は非常に大きいシステムです。
行軍が隣接エリアまでしか行けないので、大機動にはなりません。また、ユニット数が少ないので、小さな勝利の価値が大きいゲームです。
支配が単純に単独占拠しても手に入らないのが頭の痛い所です。さらに徴兵が支配によって影響を受けるので、支配チェックの運不運による振れが割と大きい印象です。