マーレノストラムの感想

bqsfgame2015-06-29

総論から行きます。
フルマップ2枚、カウンターシート2枚のダブルイシューで、セミビッグゲームですが、プレイアビリティは良好です。今回、実際のプレイ開始は12時で、協議終了は19時、実質7時間で14ターンを終了しました。両者とも初めての対戦で、長考、ルール確認などあったことを考えれば、慣れればかなり縮まりそうです。
北アフリカキャンペーンシナリオは20ターンなので、一日で終わる範囲です。キャンペーンでも一泊二日なら完全に終わりそうです。
プレイバリューの方ですが、なかなか面白い作品です。地中海を切り出して、地中海の海空戦と北アフリカ戦役をプレイする企画は、シミュレーションカナダの「ラレギアマリーナ」+「DAK」、HJの「地中海キャンペーン」などがありますが、いずれも入手困難になって久しいゲームです。そして、どちらもプレイバリューと言う点で満足度が高いとは聞きません‥(^_^;
そんな長年の懸案を、ついに打破する一作だと思います。興味のある人は是非とも実際にプレイしてみて欲しい作品です。ダブルイシューで値段が高いのは事実ですが、それに見合うコンテンツになっています。
北アフリカ戦線はロンメルの獅子奮迅の活躍もあって人気の高い戦場です。しかし、その活躍をヨーロッパ大陸から支えるために枢軸軍がどれだけ苦労したかは意外に認識されていません。それは、そういう視点の良いゲームがなかったからです。本作でさえ、地中海の制海権、制空権、補給ユニットの海上輸送までは見せていますが、北アフリカの沿岸道路でのトラックコンヴォイのピストン輸送までは見せきれていません。とは言え、いま手に入る物の中ではベストパフォーマンスだと思います。