○変幻の地のディルヴィシュを読む

bqsfgame2016-02-14

ディルヴィシュの2冊目にして、一応、最終巻です。
率直に言って、かなりガッカリしました。地獄に堕ちた者ディルヴィシュで、直接対決することのなかった宿敵ジェレラクとの決着編というので、そのつもりで読むと肩透かしを食います。
いや、確かに決着は着くのですがね‥(^_^;
ディルヴィシュも不本意だろうし、読者も大いに不本意な決着です。
うーん、これなら無理して書かなくても良かったのではないかなと思います。一体、どんなに凄い対決になるのか、読者の想像に委ねたままにしておくのが神秘的で良かったような感じです。
これから買おうとする人には、要注意とだけ言っておきましょう。
超時間城という趣向も、兄弟会の多数の魔術師も、旧き神も、どれも興味深いのですが、まとまりはありません。これなら長編にしないで断片的に神秘的な側面だけを垣間見せる前作の手法の方が良かったように思います。
いろいろと思惑倒れな部分が多いかなという気がします。