タイムトラベラーの系譜ルビーレッドを見る

WOWOWです。三部作一挙放送。
全部録画しましたが、ルビーレッドを終りまで見るのがやっとでした。
原作はドイツでベストセラーになったヤングアダルト向けSFで、創元社で訳出されています。
ヤングアダルト向けならではのヒロインと、最初は仲が悪いイケメンを軸に進んでいきます。まぁ、出来栄えは推して知るべしと言う所でしょうか。
ハリーポッターブームの後、ヤングアダルト向けファンタジー、SFは随分といろいろと訳出されましたが、オリジナルを越えるようなものは見当たりません。自分が読んだ範囲では、「リヴァイアサン」シリーズと、「アンランダン」が一番良かったです。後は「リヴァイアサン」と同じ作者の「ミッドナイターズ」シリーズでしょうか。この三作品に共通して言えることは、独創的な世界を創出する努力が十分に成されていることです。
とは言っても、「リヴァイアサン」の世界は、ブルース・スターリングの機械主義者対工作者の設定に影響されていると思うので、少し減点かも。
全般的に思うのは、「ヤングアダルト向け」というジャンルを甘く見ているものは失敗していると言う気がします。往年の日本SFの良質なジュブナイル群を思うにつけ、本気で書かないと大人と違ってネームバリューに騙されないヤングアダルトの支持は受けられないと思う。
こうして見ると、ハリー・ポッターは凄いと改めて痛感します。