激闘第44期囲碁名人戦ダイジェストを見る

地上波教育テレビです。

NHK囲碁 - NHK

26日に全局まとめての振り返り。

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解説は張豊猷八段、聞き手は長島梢恵三段。

一時間で5局分やるという段階で、碁の内容について深く踏み込むのが難しいのは止むを得ません。

それよりも名人戦全体の流れや雰囲気を知らせる意義が大きいと思いました。

その範囲では良く出来ていたと思います。

二日制が初めての挑戦者が時間をどう使うかがポイントとは、シリーズ前の山下九段のコメント。結果から見ると、長い碁を打ったことが少ない挑戦者は、時間をたっぷり使って考え、自分のペースで打ち切ったように思いました。

シリーズ前の時点から趙名誉名人が、「虎丸は強い」と言いきっていましたが、その通りの結果となりました。シリーズが終わった時点で張名人も「芝野君が強かった」と言いきり、これを裏付ける形となりました。

本人は飽くまで謙虚で、とても勝負師には見えません。しかし、最終局の最後の局面で勝負のコウ争いを最後の時間を投入して読み切って見せた辺り、名人が目の前にちらついてもぶれない強さを感じさせました。

「二十代の名人などあり得ない」は、大坂田が林海峯先生に負ける時につぶやいた言葉。それどころか十代の名人を目の当たりにすることになりました。記録は破られるためにあるのです。

勝った新名人は、引き続き第一人者の井山王座へ挑戦中。まだまだこれからが試練の時でしょう。