10月のNHK杯囲碁トーナメント

遅くなりました。


10月の最初は、鶴山vs大西戦です。
解説はお久しぶりの首藤瞬先生。
冒頭インタビューで、「大西ワールドに飲み込まれないように」と言っていた鶴山先生が中盤の中央での激突で強手を連発して、逆に鶴山ワールドに引き込んで快勝しました。
首藤先生の解説も、そこらへんのイニシアティブ争いを上手く説明していて非常に良かったです。また来年も出て欲しいですし、そもそも対局者としてベスト4になったのに、翌年以降登場されなくて非常に残念に思っていたので、対局者としても登場して欲しいです。

16日は、本木vs六浦戦。解説には以前に星合さんと組んで時計係をやっていた小山君でした。小山君は初解説で緊張していて序盤はぎこちなかったですが、中盤以降は無難にこなしていました。

23日は、芝野虎丸vs謝依旻と言う豪華カード。解説は金秀俊先生でした。金先生は人柄は申し分ないと思いますが、解説の切れ味はもう一声でしょうか。さすがに芝野君が勝利して女流棋士は全滅となりました。

30日は、張栩九段vs井山名人。え、これが2回戦なんですか? このカードになると解説者も難しいと思うのですが、一力NHK杯の投入でした。一力さんの両対局者の着手予想が非常に的中していて、やはりどちらともたくさん打っているからなのかとは思わせました。中盤までは少し黒が厚いかというAI評価でしたが、右辺での技が決まって逆転してからは張九段が着実にリードを広げて井山名人を降ろしました。
11月からは後半戦に入るので解説者も許十段、村川九段など精鋭を並べてくるようです。
ドローを見ると、3回戦では張九段は許十段と、芝野名人(復位しました)は関天元と当ることになっており面白そう。個人的には左下のブロック、漢傑先生、鶴山先生、村川先生らがいる山から優勝者が出ないものかと期待しています。