〇片岡聡を読む

日本棋院の黄色い文庫本、打碁鑑賞シリーズ。

その第1巻が片岡先生です。

2003年ですから、もう20年前の本です。そうか、年を取るわけです。

このシリーズの人選は割と不思議で、昭和四天王が全員カバーされているのは他の打碁集シリーズでは見掛けません。しかし、平成四天王からは、張栩羽根直樹だけ。工藤先生が入っていたり、宮沢吾朗先生や淡路修三先生が入っていたり、割と選考基準が見えないような選び方をしています。

方円書庫さんでもこの点は指摘されていて、どうせなら石田章九段とかも入れて欲しかったという意見が出ています。

なんでもありならばこそ、この人もと思わせるシリーズではあります。

さて、片岡先生と言えば、近年、解説者として非常に信頼できると思っています。往時は特にファンではなかったのですが、最近になって聡明な棋風だと思うようになりました。

選局はご本人かと思うのですが、王立誠戦を選んだのは、才能のわりに不遇な立誠九段の棋譜を是非とも皆に見て欲しいという意図が感じられます。結果的には、このシリーズが立誠九段をカバーしたので、それならご本人の自慢の棋譜を入れて欲しかったように思います。

天元獲得の対加藤戦最終局は参考譜扱いですが、天元在位時代の棋譜がもっと欲しかった気がします。片岡先生の棋譜集がもう一度出る可能性は低いのですから、自分のファンのためにもっと我を張っても良かったのでは。

まぁ、それをしないのが片岡先生らしいとも思うのですが。