リトルボーイ再びを読む

SFマガジンの創刊10周年記念特大号です。

オールディスの表題の作品を読むために古本で購入。

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リトルボーイは、あのエノラゲイが広島に投下した新型爆弾のニックネームです。世界最初の原爆都市爆撃。

この短編は100年後の価値観が激変してしまった未来に、百周年記念で博物館に残っていた爆弾を再び広島に投下するという小品。

SFとは言え日本ではタヴーなお話しで、1970年にこれを翻訳掲載した当時のSFマガジン編集部の意識が疑われます。NW特集の一環なので、NWとはタヴーへの挑戦だという理解だったのかも知れません。

まぁ、問題作だとは聞いていましたが、こういうことだとは知りませんでした。これだったら無理して探すようなものでもなかったかも。ちなみに、雑誌掲載後は短編集にもアンソロジーにも収められていないため幻の短編ではあるのです。

他に小松左京石原藤夫の中編が載っているので、ここらへんを読んで元を取るつもりです。ちなみに海外中編でゼラズニイの傑作「12月の鍵」が載っています。これはアンソロジーや短編集でも読めますね。あとNW全盛だったので、ラングトン・ジョーンズの「大時計」が載っています。サンリオから出た「レンズの眼」の一篇です。