半年間、最後まで完走しました。
骨太のストーリーで、それでいて随所に笑わせる部分、泣かせる部分があって、良いドラマだったと思います。
いわゆる朝ドラの「さわやかヒロインの成長物語」とは違いました。
まず、ヒロインが離婚することは朝ドラでは普通はありません(笑)。
ヒロインの子供が死んでしまうことは、もっとありません。
そういう意味では、朝ドラの定石外しを徹底的に志向していた「純と愛」を思い出させるのですが、あんな風に見ていて楽しくないばかりの作品にしなかったところが水橋文美江脚本の底力でしょうか。
そう言えば、これに先立つNHKでの「みかづき」でも、ヒロインは旦那を放逐してしまいますし、娘からは嫌われてしまいます。それでもドラマの雰囲気が殺伐としたりはしませんでした。
個人的には、子役を含めて照子が一番のお気に入りでした。大島優子は、もともと達者なのですが実力に見合う役をもらって良かったなと思います。また近い内にNHKで出番があることでしょう。横溝菜帆ちゃんは、「義母と娘のブルース」でも圧倒的な魅力を振り巻いていましたが今回も大成功でした。次はどこで出会えるでしょうか?
後は信作と百合子のカップルもとても良かったです。
二人を軸として最終回間近になってサイドストーリーを一週間たっぷりやってみせた「サニーの一番長い日」は、水橋脚本の真髄を見た感じがしました。
あと前半で亡くなってしまいましたが、北村一輝の父親像もとても良かったです。
後半では仏壇にクレヨン画で登場していましたが、それがとても味わいありました。
「西郷どん」での活躍から抜擢された直子こと桜庭ななみも良かったです。最後の週に、無理に誘ってあかまつで二人で呑んでいたシーンが印象的でした。