千葉会:パンツァーコマンドを対戦プレイする

千葉会で提督さんと対戦してきました。

シナリオは、上級シナリオの3番目、「チル川橋頭保の縮小」をプレイしました。

比較的読みやすい英文であったにも関わらず、それでも当日、対戦して見るとルールの見落とし、誤解などが散見されました。

1番、シナリオの勝敗に影響があったのは、架橋アクションです。

架橋を完了するには、所定のアクション/ステップ数を達成する必要があります。

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アクション/ステップという表記になっている通りで、実施したアクションの回数に、実施した工兵ユニットのステップ数を乗じて計算します。提督さんはこれを見落とされていたようで架橋が非常に遠いと考えられていました。しかし、実際には工兵はほとんどが2ステップなので半分のアクション回数で達成できます。

SPWは、トラックの親戚ではなく、むしろ出来の悪い戦車である。移動は装軌式車両、目標としては装甲目標である。

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その他にも細かい所でいろいろあったと思いますが、メモを取らなかったので失念してしまいました。

10時頃から昼食抜きの正味で5時間強をプレイして5ターン(夜間ターンは実質は2ターンなので6ターン)をプレイして時間切れ引き分けとなりました。

率直に言って、一度プレイして語れるようになったので、これで終わりかと思います。

戦術的作戦級に期待されるエキサイトメントやカタルシスがない、言葉を選んで言えば「非常に地味な」ゲームだと思いました。

戦闘になると、頻繁に射撃力計算をしてダイス判定をするのですが、ほとんど当りません。WW2の戦車戦で、こんなに当らないゲームも珍しいです。

先述した通り、基本的には射撃者の戦闘力以下で命中です。しかし、目標が戦車だと防御修正があります。主力戦車では-3ですので、4戦力で撃っても1と0しか当りません。

本シナリオはソビエト軍がチル川を渡河して橋頭保を築くのですが、ソビエト側はT34以外はユニットの能力が低く、特に射撃が当りません。

ドイツ側の装甲擲弾兵は能力が高いのですが、それでもなかなかどうして場面が良くないと決定的な戦果はありません。この日、唯一のキルマークを得たのはドイツ擲弾兵で、随伴歩兵のいないBT7戦車に突撃して6以下命中の6を出して一発キルしました。

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5時間撃ちあって1回しかキルが出ないというのですから、どんな雰囲気かは推して知るべしです。

もっともソビエトを担当した提督さんほどにはドイツは無力感はありませんでした。

ソビエト軍にはもう一つ大きな問題があり、司令部能力が低いのです。このため、部隊TQが低く、臨機射撃可否チェックになかなか成功できません。たまに成功しても戦果はほとんど出ないので、徒労感が特に強いのだと思います。

TQチェックをせずに直接命令を消費することもできます。しかし、直接命令の補充量がドイツとソビエトでは全然違うのです。補充量は師団司令部の能力が基本となっており、ご多分に漏れずソビエトの方がずっと低いのです。

対してドイツ軍はTQが高いので臨機射撃はほぼ可能。歩兵の能力が高いので戦車と撃ちあっても互角に戦える感じでした。

戦術的作戦級なので間接砲撃ができるのですが、これがまたソビエトでは問題。無線接触チェック、視認チェック、射撃効果判定と3つを経て判定しますが、どこか一つでも悪い目が出るとダメです。

ドイツ側は無線接触は90%、視認も90%なので、射撃判定だけ考えれば良いのに、ソビエトはそこまで辿り着けないことが多いのです。

戦術空軍が登場しますが、本シナリオでは両軍に空軍が登場します。

実は両軍に空軍戦力があると、それだけで競合状態となり、ほとんど対地支援任務や移動妨害などは成果を挙げません。これも攻撃するソビエト側にとってはフラストレーションだったと思います。

全般的に見て、デザイナーは、

「ドイツ軍とソビエト軍の組織としての機能の違いを見せたかった」のかと思います。ドイツ軍は特に連携行動に長じており色々な戦術が使えます。対するソビエト軍はほとんど素人の軍隊なのです。そこは、意図通りに盤上に反映されているように思いました。

ただ、素人の軍隊であるソビエトで攻勢に出ろと言われると、ちょっとどうしろって言うんだよ?という感じなのです。

ドイツ側が攻勢に出るシナリオをプレイすれば、もうちょっと好意的に評価できるのかも知れません。

まぁ、その前に、これを再戦するより他のゲームをやりたいよねというのが正直なまとめでした。