ガラパゴスを見る

後編も無事に見ました。

刑事バディものの建付けで始まった本作ですが、世界の労働事情に後れを取る日本の派遣労働者事情に踏み込んだメッセージドラマとして完結しました。

欠陥車両の販売を告発しようとした派遣労働者を書き込みともども抹殺しようとした自動車会社と派遣会社の陰謀。

主人公は殺人事件の真相に辿り着きますが、その捜査の手は実行犯、直接教唆犯の派遣会社社長秘書止まり。そこから上には踏み込むなと言う上層部からの強制命令が出て、ドラマ的には非常に後味悪く終わります。

でも、リアリティ的にはそうなんだろうなぁとも思います。

霞が関の上の方と、経団連の上の方の関係を考えると、そうでないと逆にリアリティがなくなってしまうということなのでしょう。

原作:相場英雄、脚本:戸田山雅司

戸田山脚本と言えば、WOWOWの「石つぶて」が印象的でしたが、あれと同じく警察組織の闇の部分を暗示する内容となりました。

相場原作と言えば、WOWOWの「震える牛」ですが、あちらも捜査が最後に頓挫して終わりました。

この世に正義はないのか?