相棒の新シーズン前の再放送が面白い

初代相棒:亀山の復活と言うことで、例年と違ったラインアップの再放送が面白いです。

S7:レベル4

亀山薫最後の事件だそうです。

レベル4は、感染症医療設備の対応レベルのこと。日本では一つしか対応設備がないのだそうです。本件のゲスト悪役は、WOWOWでも社会派の悪役をこなす袴田吉彦。その関係者に大路恵美が使われているのは意表を突いています。

致死性のウィルスに感染したのではと隔離される役に、米沢が含まれているのもドキドキさせます。しかし、実際は暴露したのはダミー。そのダミーに接触したメンバー全員を(本当は感染していないのに)陽性であるという嘘報告する役が大路です。

感染症ネタは、ホットトピックなので今のタイミングで見ると、また違った感慨がありますね。

S4:監禁

ペナルティ・ヒデが選んだ一作として放映されました。

ゲスト悪役に佐藤江梨子が登場してきて、いきなり亀山を拉致監禁して、金庫を開ける暗号を解けと恐喝する処から始まります。

この回の脚本は、古沢良太で、複数の伏線が交錯して鮮やかに全部が着地します。

そもそも亀山は右京が佐藤江梨子と会った時に和製シャーロックホームズは亀山君ですよと噓をついたせいで拉致監禁されたのです。

なぜ和製シャーロックを探していたかと言えば、旧日本軍の隠し金塊を開けるための暗号を解くためなのです。

一方の右京は中学生の推理小説志望者のインタビューを受けて、昔、自分も書いていたと答えるのですが、もう手元に原稿はないと答えます。

結局、隠し金塊は、社長が佐藤江梨子を口説くためのガセネタだったことが判ります。

代わりに出てきたのは社長の推理小説同人誌の秘蔵コレクションで、そこには右京の処女作もありました。社長はファンだったので握手してくださいと言う所で大団円です。

佐藤江梨子は、この頃はグラドルとして勢いがあったので、イケイケファッションで登場、凶暴性を発揮して怖い演技を見せてくれます。最近はあまり見かけませんがどうしているのでしょう?

S5:裏切者

麻木久仁子のセレクションとして放映されました。

普通の主婦が改造モデルガンで銃殺された事件です。

なぜ犯人とも暴力団とも接点のない普通の主婦が撃たれたのか? 捜査線上に浮上したモデルガンマニアは、以前に逮捕された時の目撃者を恨んでいる可能性が出てきます。しかし、その目撃者は被害者ではない。

ところが調べていくと、かつて亀山が所属していた署の捜査協力者への支払いリストが流出していることが明るみに出てきます。その捜査協力者リストに被害者の名前がありました。

しかし、調べていくとそのような捜査協力の事実の痕跡は出てきません。

実は捜査協力者リストは捏造で、所轄所が捜査費を着服するために架空の捜査協力者を作り上げていたことが。

被害者は、この捜査費横領のための架空証拠のせいで犯人に恨まれて射殺されたというのです。

横領だけならともかく、そのせいで無実の市民が射殺されたとなると大不祥事です。警察上層部は、事態収拾のために所轄署の課長をスケープゴートにして警察庁組織を守ろうとします。

その課長が亀山が昔世話になった金田明夫というキャスティングです。

警察組織の闇を描いていて恐ろしいと麻木が紹介しましたが、その通りです。