絶芸の欠陥に思う

 9月25日の朝日新聞に以下の記事が掲載されました。

囲碁AI、こわれる 人間の悪手に翻弄、大石死す AI社会に警鐘:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 トッププロに二子置かせても圧倒的勝率を誇る最強AIに大きな欠陥があり、そこを突かれるといわゆる頓死で連敗したと言うのです。

 概してAIはしのぎに自信があるので攻められても守らずに稼ぐ傾向があるのですが、それにしてもこれほど極端とは。

 一定の長さがある大石は、いろいろな綾があるので簡単にはスパッと取り切れません。この点を絶芸は過大に評価していたのでしょう。それにしてもある程度の長さにさせて置いてから封鎖してゆっくりと取りに行くと言う手段は、人間相手には絶対成立しないので明らかに盲点に入っていたのでしょう。

 ただ、NHK杯でのAIの勝敗評価を見ても、大石を一手で切断できるような手段がある局面では状況を正しく評価できずに評価値が一手ごとに大きく揺れ動くようなことが散見されます。

 人間なら絶対に守る、人間なら絶対に継ぐが、ある種、AIに共通の弱点なのかも知れません。