べらぼう 第11回:富本仁義の馬面を見る

 瀬川の嫁入りの回を観た直後に続けて一度見たのですが、画像クリップをしなかったので、手が空いた時にと後回しにしていたら「ジャッカルの日」や「インペリウムローマニウム2」に推されて、こんなに後になってしまいました。
 ドラマウオッチャーとしてダメダメ。
 瀬川の最後の錦絵を入れた細見を献上したものの、献上品として恥ずかしくない装丁にしたらコストが上がってしまい価格も高くなり思ったように売れません。

 大文字屋は、一向に客から新しい細見の評判を聞かないぞと蔦重を詰めます。

 しかし、吉原マニアの喜三二(尾美としのり)などは、「良い本作るねぇ」とべた褒めです。おー、とうとう尾美さんが蔦重と台詞を交わすシーンが。

 尾美としのりは、キャストロールに載っていながら、一向にどこに出てきたかわからなくてネットで話題沸騰していました。先日の「ありがた山スペシャル」では、水野美紀さんが「キャストロールに尾美さんの名前があると、『おっ、これは挑戦状だ』と正座して画面に集中して見てます」と言っていて、一緒に出演している人でさえ何処に映っているのか全然わからないのかと驚きました。同スペシャルでの答え合わせを見ると、確かにこれじゃあ判らないよねという所に、あっちに少々、こっちにちらり。
 ただ、吉原大好きおじさんという設定に沿った使われ方はしているので、単なる「ウォーリーを探せ」ではないことも判りました。
 いよいよ吉原応援団の一角としてフツーに画面に映るようになるのでしょうか?
 さて、蔦重に厳しい大文字屋ですが、吉原を盛り上げたい同志ではあります。
「人を集めるんなら祭りだ!」
 と突然やる気全開モードに。
 そして言い出したのが、

 近頃、江戸で大人気となっているブレーク芸人の富本の馬面太夫を呼べば、みんな大喜びというのです。
 ところが、富本を知らない蔦重。安達祐実(大黒屋)に「あんた本当に江戸っ子かい?」と揶揄されてしまいます。なら、実物を聞きに行こうと、大文字屋も加えた三人で早速、富本浄瑠璃を聞きに。

 正直者の蔦重は正攻法で太夫に「吉原の祭りで一曲お願いできませんか」と頼んでみますが、「おらぁ、吉原は好かねぇんだ」と袖にされます。まぁ、吉原ですから無理もない反応かと思いますが、大黒屋はそれにしても反応が激しいと、次第を調べることにします。
 この馬面の富本の太夫を演じるのは、寛一郎佐藤浩市の息子です。

 浄瑠璃太夫の謡で踊る兄貴分が、市川門之助ですが、こちらは濱尾ノリタカ。これの二股アナウンサーです。

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 大河初出演でNHKポイントを獲得して、「あんぱん」にもヒロイン暢子の幼馴染の成長した役で登場しました。赤丸急上昇中。
 さて、太夫が吉原を嫌う理由を大黒屋が調べを付けて、太夫の先代名跡襲名がうまく進んでいないというゴシップも得ました。
 そこで一計を案じた蔦重。

 吉原の花魁オールスターズを率いて太夫と門之助に詫びを入れた上で、花魁は籠の鳥で出られないので芝居を見に行けないから、座興で少し歌って欲しいと頼みます。

 太夫は門之助に確認して二人で座興とは言え、ちょっと本気で歌ってくれます。その歌を聞いて涙ぐむかおり(福原遥)。「こんな座興で泣かれるなんて」と太夫
 ここぞと蔦重は、吉原には同じように太夫の謡を一度聞きたいと願う花魁が何百といますから、是非に聞かせてやってくださいと頼みこみます。

「こんな涙を見せられたら断れないね」と太夫

 そこに使いの者が来て、太夫の先代襲名がかなうことになったと報せてくれます。
「おまえさんが口を聞いてくれたのかい?」と聞かれて、
「いえ、検校様が太夫の謡を聞いて推してくださったそうです」と。
 そもそも検校が太夫の謡を聞きに行ったのは、蔦重と大文字屋が瀬川の伝手を頼って検校屋敷に話しに行ったからなのですが、そこはあまり自慢しません。

 しかし、そこは蔦重も商売人の端くれ、一つ大事なお願いをします。
 浄瑠璃の教本として確実に売れる直伝の出版権利を頼みます。

 この話しを聞きつけた商売敵の鱗型屋は

 と再考を要請します。
 しかし、それに対して義理を重んじる太夫は、

 そう言われた鱗型屋は、そうした義理人情について再考させられ、自分は青本に傾注し、浄瑠璃の直伝は蔦重に好きにさせることで、両者とも繁盛しましたとさ‥という九朗助稲荷の解題にて終劇。
 次回予告を見ると、大文字屋の構想による吉原の祭りの話しへと継続し、太夫も引き続き登場するとのことです。
 間を置かずに見なければ‥。