モスビーズレイダースをソロプレイする

bqsfgame2005-05-27

ソロプレイゲームだからソロプレイは当たり前だが‥(^_^;
最初、ルールの見落としもあって1ターンプレイしたところでリセットしてルールを全体にスルーでザッと読み直した。二度目は順調に進み2時間半で5ターン終了時までプレイしたところで、10VPを越え、これが減らなければ勝ちなので中押勝ちと勝手に解釈して終了した。ちなみに勝利条件は8ターン終了時点で10点(選択ルールを一部採用しているため9点ではない)。
一言でまとめると、ルールを読んだ段階では想像できなかったほど面白かった。なかなか終わりまでソリテアウォーゲームを遊び切るということは多くないのだが、一気に進んでしまった。
ルールブックは退屈だったのだが、ルールを読んだだけでは判らない様々な綾がゲームシステムに隠されていて、プレイしていくに連れてそれが見えてきて、ソリテアながら戦略もあれば駆け引きもあるゲームになっていて嬉しい驚きだった‥(^o^)
北軍の戦線内に入るとマスごとにチェックをしていくのだが、これによって敵がいない場所や、強力な部隊がいる場所がわかってくる。敵に発見されてドンパチを派手にやるとそこに敵が集まってくるのだが、これによって次のターンには別の方面へ展開することで、相手を誘導して隙を作っておいて転進するというゲリラ戦の妙味がちゃんと出る。
これだけでは北軍はただのアホなので、こちらの戦果が上がるに連れて北軍の不確定戦力カップに増援が投入されて、新たな部隊、より強力な部隊が現れるようにもなっている。そして、意外だったのがこのチェック済みのマーカーが不足すると全部取り去ってやり直すと言うルール。このルールを北軍の戦線再編と呼ぶのだがルールを読んだときには意味がわからなかった。実際にプレイすると、要するに広範にモスビーに荒らされた北軍モスビーに把握されてしまった自軍状況を再整備してモスビーの持っていた情報を役に立たなくしてしまっていることが再現されているのだ。
増援ユニットの投入や、戦線再整備のタイミングが、また良い頃合に来るようになっていて、かなりテストプレイもしくは計算して設計されているように感じた。
これもまたエリック・リー・スミス南北戦争ゲームにおける素晴らしい仕事の一つに数えて良いのではないだろうか。「The Civil War」、「Across 5 Aprils」と合わせて、打率100%で、異なるシステム、異なる切口ですべて傑作をモノにしているのは驚異。なぜ、彼がもっとウォーゲーム界で評価され重要な位置を占めていないのかとさえ思う。
ちなみに選択ルールとしては、ポトマック川の北に行くインセンティブは個人的にあって然るべきと思ったので「ポトマックの北」ルールを採用。これによりゲームがぬるくなるので上級勝利条件を入れてVPを1点厳しくした。