特徴的なサブシステム

bqsfgame2005-08-29

ゲームシステム的には通常の移動・戦闘型であるが、射程の長い砲兵による攻撃支援と防御支援ができることが特徴的である。セントラルフロントシリーズの後半の「ノースジャーマンプレイン」以降のシステムと似ている。ただし、戦力比システムだったため、砲兵の介入が場合によって理不尽に強かったNGPよりも、「ベルリン85」の方がずっとまとまりが良いように思う。結局のところSPIの現代戦のこのスケールは、「ベルリン85」から「第五軍団の迎撃」や「BAOR」を経て「NGP」まで行き着いて気が付いて見たら「ベルリン85」が一番良かったという結末に近いかも知れない。
他にはアントライドユニットが使われているが、これはWW2などでも使われていたがゲーム的にも面白く、また事前に計算してユニットを最適配置するという非シミュレーション的なプレイの排除にも役立っており良いと思う。FPシステムの表記のためにユニットの表裏とFPマーカーを利用したためアントライドにできなかったセントラルフロントと比べて「ベルリン85」の方が優れている点の一つだろう。
航空戦力も抽象的であるがルール化されており、選択ルールであるが化学兵器も登場する。シチュエーションがシチュエーションなので、西ベルリン市に対する降伏勧告もルール化されている。
西ベルリン市の状況を象徴するのがNATO軍の増援ルールで、増援を上層部が決断してくれたとしても確率1/3でしか実際に盤上に到着しない。他方面が忙しくて任務が流れたり、途中で撃墜されたりしてしまうのである。この両者は勝利得点上の扱いが違っていたりする。
降伏勧告は戦況によるポイントに基づいて実施される。ゲームの勝利条件は西ベルリン市をワルシャワ条約機構軍が降伏させるか制圧した時点で、戦況に基づいて得点方式で判定される。西ベルリンが陥落するのは当たり前なので、どのくらい早く効率的に陥落させたかを判定することになる。