ドライブ・トゥ・バルティックをソロプレイ

bqsfgame2007-08-30

TTTシステムの第二作。
日本語版コマンド的には、第一作のターニングザテーブルズより先に付録化された。
C3Iポイントを配給され、それを3回のプレイヤーターンに割振る。これにより各プレイヤーターンに移動できるユニット数と戦闘回数が決まる。各プレイヤーターンでは、移動/戦闘の前後を選べる。戦闘では、両軍の参加ユニット中で最大の戦術値を持つものを比較し、優位な側は最大3個の戦術チットを、劣位な側は1個だけ使用できる。TTTの基本そのまま。ただし、シチュエーションは1944年の北方軍集団の崩壊間際。先ずソヴィエト軍バグラチオン作戦から始まる。最後に北方軍集団の連絡線を再確保するためのドイツ軍のトッペルコプフ作戦までやるのだが、全14ターン。
1ターンだけプレイしたのだが、それでも結構、ワンイブニングのソロプレイとしてはそれなりの重さ。とても14ターンまでやる機会はすぐには作れそうにない。ただ、やってみると確かに面白い。プレイヤーが大きな意思決定(C3I配分や移動/戦闘の前後の決定)をすると、後はダイスやチットの影響が大きく、細部まで詰めて考えなくても良いかという感じ。また、毎プレイヤーターンは移動/戦闘の制限があり、それぞれはできることが限られていてサクサク進む。ただし、それを3ターン分繰り返してやっと普通のゲームで言う1ターンなので時間はかなり掛かる。
バグラチオン作戦でドイツはやることがあるのかと思ったが、C3Iポイントが上手く効いていて、戦線に風穴が開いていても、緒戦こそC3Iが豊富だがその後は限定されているソビエト軍は全線に渡って平押ししてくる訳ではない。増援はドイツが手厚いので、確かにどこかで反撃もできそうだし、それに対するソビエトの対応能力も限定されているので、崩壊しかかった北方軍集団が何かをできる場面も来るのだろう。
寸が長すぎて個人的に消化しがたいことを除けば、なるほど人気シリーズだなと思わせる斬新さとエンターテイメントの水準が高い好ゲームだと思った。
最新号の付録に第三作のヴェリキエ・ルキが付いたが、こちらの方がプレイしやすそうな寸法なので楽しみにしたい。