ゲームシステム

実際にゲームをプレイすると急に視界が開けてくる。基本的なゲーム構造は、囚われの王女様を救出に行くスペースマリーンたちが試練を順に潜り抜けていく全員協力型のスゴロクである。言い換えれば、近年のクニッツアの「指輪物語」と同じような構図のゲームである。
マリーンプレイヤーたちは、各自3人ずつの隊員、隊員ごとに2枚ずつの武器カードを配られ、このメンバー+武器をラウンドごとに投入して、それぞれの場面で待ち受けている敵の抵抗を突破していく。ゲームボードの上辺に左端の降下地点から、右端のロイヤルスイートまで直線的に進んでいくのが最短距離のルートである。プレイヤーたちには時間制限が課されており、これはタイムトークンの消費と言う形で表される。最短距離のルートの敵が強すぎる場合には迂回することができるが、そうすると時間が余分に消費されることになっていく。時間制限と抵抗の強さを見定めながら、またメンバー間での手柄の取り合いと全員共通の最低目標の達成を見定めながらプレイヤー間で協力しつつ交渉しながら戦場を進んでいくのである。
マリーンを受け持つプレイヤー同士の間の優劣は、肝心の王女様を誰が救出するかに大きく依存する。そのために、途中で倒した敵を一番貢献したプレイヤーが尋問できるようになっていて、カードを利用して王女の所在情報を小出しに得られるようになっている。
また、ミッションが時間的に達成困難になったときや、突破が容易でない場所が生じてしまった時に、敵地ながらもシャトルで横断すると言う強攻作戦が二回だけ試みられるようになっている。もちろん敵の制空権内なので撃ち落されれば一巻の終わりというハイリスクハイリターンの最後の手段ではあるが。
また、3人以上でプレイするときには、敵側のプレイヤーを1人設定することもできるようになっている。そうすると、敵の兵力投入がランダムではなく、戦略的になってくる訳だ。「指輪物語サウロン」拡張キットを髣髴させる。
[ソロプレイと感想に続く]