ストームオーバー台児荘をソロプレイする

bqsfgame2009-10-14

1938年の春の徐州会戦の一部。
敗戦続きだった中国軍にとっては、台児荘の街で抵抗し陥落を免れた久々の勝利として宣伝された。
実際には日本軍側の情報連携の悪さで、既に台児荘陥落という誤情報で転進したりした部隊があったりしたので、中国側資料が宣伝するような形での勝利ではないという説も。
デザイナーのテレンス・コーは、フィリピン系中国人で、日中戦争がその重要性に比べてウォーゲームとして扱われることが少なすぎるという意見のようだ。
ゲーム自体は、中村徹也の「ストームオーバースターリングラード」にインスパイアされたと明記してあるだけあって、本当にそのままのエンジンで動いている。
日中戦争のこのシチュエーションだと、日本軍は戦車、砲兵、空軍の支援に恵まれており歩兵火器でも優越している。個々の戦闘の場面では極めて強力だ。
対する中国軍は、膨大な人的資源と広大な土地を頼りに防衛する。サンドバッグのように打たれ続けるが、それでもゲームシステム的に一時的な疲弊や退却で損害を購い、勝利条件となる台児荘の街への侵入を遅らせる。そして、最後までそこを日本軍の単独支配に持ち込ませなければ勝利することができる。
日本軍をプレイする方が景気が良くて面白いが、実際のところプレイバランス的には日本軍が苦しいのではないかと思う。最後のターンの最後に台児荘の街に中国軍が1ユニットでも飛び込んでくれば、それで日本軍は負けてしまうからだ。