☆昭和囲碁風雲録上を読む

bqsfgame2011-01-16

しばらく前に亡くなられた中山典之氏の代表的な著作。
上巻は大正時代からスタートし、本因坊秀哉から始まる。
日本棋院の誕生、院社対抗戦と言った今では歴史的な物語となった時代が語られ、そこでは木谷、橋本(宇太郎)、岩本と言ったメンバーは若手新進として登場してくる。
筆者が碁を覚えた頃は、橋本先生はまだ名人戦リーグに在籍していたのだが、この時代から第一線だったとは恐れ入る。
やがて神童、呉清源が発掘されて来日し、新布石の時代がやってくる。そして、彼を中心にした打ち込み十番碁が始まる。その一方で、秀哉の引退に伴って本因坊戦が開始される。
戦後、灰燼からの出発を迎えたが、棋院新建屋の募金などから東西分離を迎えることになったところで上巻は終る。