シーデビルズをソロプレイする

シングルサイドとは言えプロット方式のゲームですから、本来ソロプレイには向きません。
そう言ったハンディもあったのですが、意外なほど面白かったです。
前回書いた通りで、北軍側は南軍艦船の制約を睨んでその行動を推測して網を仕掛けます。
ただ、このゲームでは探索の成功確率が低いので、そう簡単には見つかりません。広い大西洋の真ん中で数隻の船で来るかどうかすら確かでないレイダーを見つけられる確率が高い訳がありません。また、発見しても、実は意外に逃走されてしまいます。北軍は探索確率を上げるために数隻でスコードロンを組みますが、そうすると逃走チェック時には一番遅い艦の速度で追跡します。そうすると、割と簡単に逃走されます。そもそも同速でも逃走側が有利なのです。考えてみれば当然で、南軍艦船側は北軍の軍艦だと認識すれば、後は一目散に逃げるだけです。それなりの遠距離から認識できれば、同速度ならそう簡単には捕まりません。夜もあれば嵐もあります。沿岸には入江もあれば島もあります。北軍の軍艦は強力ですが、必然的に喫水が深いので浅い海では座礁リスクが高まります。そう考えると、なかなかどうして砲戦に持ち込むのは大変なのでしょう。
ただし、砲戦になると北軍の質と量は圧倒的です。砲戦距離に捕捉してしまえば、ほぼ仕留めたも同然です。仮に相討ちになっても、北軍と南軍では1隻の価値が桁違いなので北軍の圧勝みたいなものです。前回も書いた通り、一時期に活動するレイダースの数は片手で数えられるくらいですから、1隻沈めば大問題なのです。
結局、アトランタが増援で登場する所まで5ターンほどプレイしたのですが、この新造艦のアトランタがイギリス出港時に捕捉されて撃沈されたところで時間切れとしました。
仮に得点計算してみると、北軍アトランタ撃沈による75点、南軍は襲撃による76点でした。ちなみにキャンペーンでは南軍は300点を稼がないと勝てないので、たった1隻沈められただけで、もう敗勢なんですね。沈められたことで将来の襲撃の成果も減るし、まぁどうしようもありません。その意味では、八面六臂の活躍をして景気よく襲撃し続けているくらいでないと勝てないようです。とは言え、新造艦の受取や、改修の制約が厳しいので、どこかしらで数隻捕捉されてしまいそうな気がするのですが。史実が史実なので、こんなバランスでも止むを得ないのかも知れません。
南軍のヒロイックゲームなので北軍はどうかなと思ったのですが、前回も書いたように意外に北軍が推理する部分に面白味があり、両者ともに楽しめる好ゲームになっていると思いました。