懐かしの昭和プロレス:実は実力者なんです:リック・マーテル

bqsfgame2013-11-28

AWA王者が続くのは失礼な話しだが、晩年のAWAの問題点の裏返しとも言える。
マーテルは国際で寺西とジュニアヘビー王座を争ったことがあり、その後80年に全日本へ。アメリカでWWFに参加したことから、次は新日本へと噂され、実際IWGPのカナダ代表として予告された。ところが、ジャンボ鶴田から王座を奪回するための刺客として来日中止(代打はマスクドスーパースター)。予定通りに王座に就いてから一年半に渡って戴冠したため、そのまま新日本来日の機会を失ってしまった。
ヘヴィー級ながらスピーディーなファイトを展開できる若手大物だったので、新日本に来ていたら成功していたのではないか。全日本のクラシックなスタイルの中では、いささかミスマッチだったか。さらに、鶴田から王座を奪ったことで全日本ファンには覚えが悪い。
そんなこんなで日本では売り出すタイミングを失ってしまった。鶴田とのリマッチを来日してやって欲しかったものだが、AWA本部としてはそんなリスクは冒せなかったのだろう。しかし、特に鶴田贔屓でなかった筆者の目から見て、鶴田をフォールしたセントポール決戦のファイトぶりは一流だったと思うし、後に王者としてハンセンを挑戦者として迎えての戦いでも意外に力負けしなかったのには驚いた。時機を得ていれば、日本でも人気が出るタイプだったと思う。