懐かしの昭和プロレス:実は実力者なんです:オットー・ワンツ

bqsfgame2013-12-01

ネット上を検索すると似たような企画が他にもあって、そこにワンツの名前が挙がっていてナルホドと思った。筆者は全然思いつかなかったのだが、それはワンツのファイトが当時オンエアされなかったからである。
IWGPの欧州代表として最初の2回に参加しているが、ホーガン、アンドレと言った超一流と一緒だし、日本人抗争も盛り上がっていたので、白星配給係の試合はほとんどオンエアされなかった。
ただ、この人は欧州に帰ればCWAのエース兼プロモーターとして、大変な実力者だった。戦績的には不発だったIWGPへの参加も、プロモーターとしては大成功。彼は此処で知り合ったアメリカマットの大物を次々にCWAに招聘して防衛戦を戦っている。
体形からは想像しにくいがボクシング経験者だそうで、パンチで相手をダウンさせておいて、ゴロンと前転するスチームローラーが必殺技と言う単純なファイトだったと聞く。マイティ井上サマーソルトドロップは完全に空中に浮いて落下するが、ワンツのはただの前転だったらしく見栄えが悪かったようだ。これの見栄えがすれば、少しはテレビに映っていたかも知れない。
ちなみにAWA王者が並んでしまって気が引けるが、この人もIWGPの前にニックから王者を奪っている。防衛巧者のニックが、なんでこの人に負けたのかと思うが、1カ月後に奪回している。とかくAWAの交代劇は非認定(たとえばホーガンの幻の奪取)で無かったことにされるが、ワンツのはきちんと歴史に残っている。それは、CWAとの提携の価値、ワンツの存在の大きさもあってのことなのかも知れない。
WWFの世界征服時代にもWCWや新日本と提携してCWAを存続させた手腕は大したものだ。幸いにして健在、古希を迎えた。