SFM2013−12を読む

bqsfgame2013-12-06

ジャック・ヴァンス追悼特集。
そうか、アラスター星団シリーズは、結局3冊だけか‥(^_^;
「世界捻出者」は、ヴァンスのデビュー作と言う。ダークファンタジー色も強いが、一応はスペースオペラの体裁なので売れたという。で、デビュー前没原稿を集めたのが「終末期の赤い地球」だと言うから、アメリカの編集者も見る目がないと言うのか、天才はデビュー前から天才だったと言うのか。
ミスユニバース誕生!」は、非ヒューマノイドまで含めて多種族でミスユニヴァースをやると言う土台無理な企画を大真面目に描いたユーモアSF。ヴァンスらしい趣味の悪さが炸裂している。曲がりなりにもSF的なオチが付いているのが逆に少々違和感あるかも知れない‥(^_^;
「暗黒神降臨」複雑な多重恒星系を舞台にしたマグナス・リドルフもの。極めてSFらしいのだが、逆にヴァンスらしさが薄い気もしないではない。
「ウンディ」は、久しぶりに読む草上仁さんの新作。未来の生物楽器を巡る短編だが、楽器を軸にギグコンテストを勝ち上がっていくストーリーに綺麗にまとまっている。やっぱり草上さんのSFM短編は良いなぁ‥(^o^)