☆ザリガニマンを読む

bqsfgame2014-01-22

北野勇作
名作「かめくん」の続編と言うことになっているが、なにせ不条理なストーリーなので続編としての連続性がきちんとある訳でもない。
ざっくり説明すると、主人公は工場勤務で、今回は人類の敵であるザリガニ型ロボットを製作することになったと言う。
と言うと凄い設定なのだが、実は映画に出てくる敵のザリガニロボットだと言うから、そんな大それた話でもなかったりする。ところが、この映画はシリーズ作品で、第1作の評判が高く、続編になるほど粗悪な内容でファンの批判を受けている。で、熱狂的な第1作のファンから敵視されて、なんと工場爆破テロを受けてしまうと言うので、それはそれで過激な話しになるのだった‥(^_^;
一方で、ザリガニのロボットを作るには、まず本物のザリガニを観察しようと言うことで近所の沼にザリガニ釣りに行ったりする長閑さも。ここらへんがシームレスに繋がってしまうのが北野作品の摩訶不思議。
リーダビリティは非常に高く、朝の電車で読み始めて帰りの電車では読み終わってしまう。
内容的には例によって北野節全開で、居心地が良いような騙されているような妙な感じ。
とは言え、名作「かめくん」に準じる面白さと言って良いと思う。
第3作はあるのかなぁ?