プリズナーno.6を見る(13,14,15)

bqsfgame2014-07-04

第13話は、思想転移です。
インドのヨガで肉体と精神を分離できるのを科学技術化して、人間の精神を別の人間の精神と交換する技術を開発したと言うのが出発点です。
大佐と呼ばれる人物が登場し、ナンバー6と思想転移します。これで、外見は大佐で、中身はナンバー6の人物の出来上がりです。この人物をナンバー6の昔の職場へと送り込みます。これは逆の方が役に立つと思うのですが、どうしたものかそうはしません。
で、ナンバー6は変わってしまった外見に苦労しながらも、婚約者に自分を見分けてもらい、かつての自分が保存しておいた思想転移開発者のアドレスを獲得します。そして、開発者とコンタクトして、自分を元の体に戻してもらおうとするのです。
村へ拉致された開発者は、誰にも立ち会わせないことを条件に逆交換を実施します。逆交換終了後、任務を完了した大佐はヘリで村を脱出、ナンバー6は自分の体に戻りナンバー2に対して「やられたな」と告げます。実は、大佐の姿をして脱出したのは開発者の博士であり、大佐は博士の体に閉じ込められて殉職してしまったのです。
なかなか凝ったエピソードで、珍しく村ではなくヨーロッパを舞台にしたスパイ物の様相で進みます。
ちなみに大佐を演じているのは、見た顔だと思ったらナイジェル・ストックです。「大脱走」の測量屋ですね。
第14話は、「悪夢のような」です。原題は、「和して生きる」で、これは劇中の西部の町のスローガンです。
この回はナンバー8の提案で、ナンバー6に幻覚剤を飲ませた上で西部劇のセットに送り込み、西部世界の仮想現実に封じ込めて混乱させようと言う設定です。しかし、こうした設定はエピソードの最後に暴露されるので、オープニングは突然、何の説明もなく西部劇のように始まります。
ちょっと聞くと「ウェストワールド」みたいで面白そうなのですが、残念ながら退屈です。気が付くと眠ってしまっていて、慌てて巻き戻すこと数回。ようやく終りまで見ましたが、鬼作揃いの本シリーズの中では、出来栄えは下の方と言わざるを得ません。
仮想現実を設定する上で、なぜ西部の世界かと言う理由付けは何もなく、西部世界でのストーリーも無理筋の印象です。シリーズが途中で延長になって無理に作ったエピソードなのでしょうか?
第15話は、おとぎ話しです。第14話もそうでしたが、全然、村のエピソードではありません。ロンドン時代のナンバー6のミッションの一つを武勇伝として描いています。難敵中の難敵だった、死神と言う女性を追って幾度も殺されかかる話しです。で、最後の最後に、実は全体がおとぎ話しをせがむ子供たちにナンバー6が語って見せた武勇伝だったと判ります。そして、背景には、子供にせがまれれば、うっかり大事なことを漏らすのではないかと言うナンバー2の陰謀があったと言う話しです。
割と良く出来ていて、コミカルさも加えながら死神を追い続けるのは意外に緊迫感があります。どう考えても、延長に伴う追加エピソードでしょうが、これは合格点の出来栄えです。