阿弖流為伝をソロプレイする

bqsfgame2014-07-19

19号の大海人が面白かったので購入。こういう時は期待が高まっていて危ない‥(^_^;
うーん、ルールを読んだ段階で、「なんか判りにくいなぁ」と思いました。通常と異なるサブシステムが多く、移動も、戦闘も、調略も、冬営も、補充も、人事異動も、補給物資の消費も特殊です。こんなに独創的なルールばかりで構成する必要があったのでしょうか? 結果として、ルールを読んでも、それらが全体としてどういう風に機能するのか想像が付きません。
で、考えているより試してみるかと、エイヤッとやってしまったのですが、やっぱり判らない。
行軍はできます。
戦闘もルールの説明通りにやればできます。予想以上に蝦夷軍が強い気がしますが‥(^_^;
調略はルール自体は別に判りにくくはないのですが、どういうタイミングで調略を選び、どういう時には行軍した方が良いのかの相場観がなかなか掴めません。
冬営のルールと、補給物資の消費とは密接に関係していますが、どういう時に冬営すべきかが見えないと、冬営に必要とする物資が推定できません。物資は強行軍にも必要なのですが、どういう時に強行軍するかも判断が難しい。
要は不慣れなサブシステムが多すぎて、個々の見通しが立たず、それが他の要素の見通しにも影響するので、全体としてはさらに展望が見えてこなくなっています。慣れている人に解説しながら教えてもらわないと、非常に敷居の高いゲームと言う気がしました。これまでのウォーゲーム日本史の「初心者にやさしいゲーム群」からすると、突出して難しい印象を受けました。
あと人事異動のルールですが、朝廷方の武将は初期配置に5人、初期カップに6人、それ以外に11人いると書いてあります。ところが、どうもユニットシートを見ると11人ではなく13人いるようです。また、この後から登場する武将の登場の仕方が判りません。増援表や、ターントラックの記述がなく、イベントカードで登場する訳でもありません。この追加の武将が出てこないと、朝廷方の将軍の質が高まらないので朝廷軍は非常に困ります。編集部に質問しなくては‥(^_^;
で、武将と将軍と言うタームが出てきましたが、これは別の概念です。将軍はマップ上の戦闘ユニットであり、言ってみればポストです。これに対して、武将は当該ポストに付ける個人を表しており、将軍表に配置して任官します。武将個人に特徴能力があるのですが、必然的に武将コマに付いています。これは面白い概念ですが、あまり見慣れないシステムなので判りやすく説明してくれないと、頓珍漢な人も出てきそうです(たとえば筆者)。あと戦闘では、マップ上のユニットである将軍で処理しますが、その将軍が戦闘に影響する特殊能力を持っているかは任官されている武将コマを見ないといけないので、少しプレイしにくい気がします。征東将軍に誰々を任命と言うのは雰囲気が出ていると思うのですが‥。
全体として、もっとプレイヤーフレンドリーを志向したサブシステム、ルール記述に仕上げて欲しかった気がします。阿弖流為戦役がゲームになる次の機会が期待できないだけに、S&Tの「シーデヴィルズ」や、ATOの「往きてスパルタ人に告げよ」みたいに全面改定ルールを出して欲しい気がします。