○宇宙船ビーグル号を読む

bqsfgame2015-02-06

「黒い破壊者」を読んだので、「宇宙船ビーグル号」を読むことにした。家には沼沢訳の創元版しかないのだが浅倉訳で読んでみたかったので図書館にあった世界SF全集17巻を借りてきた。ヴォクトで1巻と言うのは、今の感覚からすると少し手厚すぎる感じだろうか。逆に、全集当時はブレーク前だったディックはファーマーと一緒で一巻だったりする。ここらへんも時代を感じる。
久しぶりに読んだが、やはり科学者グループ内での権力争いの描写が多く、だいぶん雑誌版とは雰囲気が違う。
また、4つのエイリアンと遭遇するが、なんと言ってもイクストルとクァールが双璧。物理的な実体と接触する話しの方が面白い。
その意味では、特に最後のアナビスは、印象が薄い。アナビスとの戦いがどうこう言うより、アナビスと戦うために帰還が延期になることを巡る船内の政治闘争が主体だからだ‥(^_^;