×ホテルローヤルを読む

bqsfgame2015-03-12

「鍵のない夢を見る」に続いて最近の直木賞受賞作です。
釧路湿原に建つラブホテルを舞台にしたオムニバス作品。作品間には登場人物の繋がりがあり、ラブホテルの開店から閉店までの歴史を断面図のように切り出しています。
そういう意味では面白い作りになっていて、ラブホテル関係者が書いたラブホテルの裏事情と言う売り文句もあって、なかなか売れそうな企画です。
ただ、人物の彫りが辻村作品と比べると浅い印象があり、少しさっぱりしすぎているかなという気がします。
キレはあるけど、コクはない路線でしょうか。
同じ作者の「硝子の葦」がWOWOWドラマになるのですが、見ようかどうしようか思案中です。