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bqsfgame2018-02-19

WOWOWです。
スターウォーズ:ローグワン」の初放送絡みで、SF映画特集。
ノーチェックだったのですが、それなりに話題作だったのですね。しかし、Rotten Tomato で支持率30%代では‥。
まったく期待せずに見たら、意外と良くて驚きました。
科学的な設定の甘さ、あまりに都合の良すぎる展開は、批判されている通りです。
しかし、人間ドラマとしては、結構、魅せてくれます。冬眠型移民宇宙船の中で、故障により早く目覚めすぎた主人公。アンドロイドのバーテンダーと2人きりの船内。そして、孤独に負けて目覚めさせてしまうヒロイン。後は、同じく故障で都合よく目覚める甲板長と、合計4人しか出てきません。
おー、「スタートレック」のTVシリーズみたいと思うくらい、船室での会話劇だけで進行します。
ヒロインのジェニファー・ローレンスは、可愛いですね。正統派美人ではなく、カワイイ系。都合よく起きて、そして死んでしまう甲板長がローレンス・フィッシュバーンなのには驚きました。「マトリックス」のモーフィアスです。とっても頼りになりそうに見えるし、実際に頼りになるのですが、彼が何もかも解決しては映画にならないのでシナリオにより殺されてしまいます。
ある意味で究極のラブストーリーなのですが、それを演出するためだけに宇宙船も、衝突事故も、甲板長も使い捨ててしまうので、総合評価が辛くなるのは止むを得ないでしょう。また、船外救出シーンの甘さは、「グラビティ」と比べると全くその通り。しかし、一見の価値はあります。「メッセージ」がアカデミーにノミネートされたのですから、ノミネーションだけなら、されても良かったように思いました。後は主演女優賞も。ちょっと過小評価され過ぎかも。でも、これを「アカデミー賞有力!」とか言われて映画館で見たら、ブーイングものかも知れません。
良い意味でも悪い意味でもB級SF映画です。
一点だけ評価するならば、重力スイングバイのシーンがあるのは、勉強した成果を見せた感じです。でも、その時に本来艦内に人間が誰もいないはずなのに、展望デッキへの案内通信が流れるのはご愛嬌。