WOWOWです。
ダークナイト三部作の二番目。
今回の主役は、ジョーカーです。
どのバットマン映画でも、ジョーカーが出てくるとジョーカーが主役になってしまいます。ジョーカーの鮮烈さに比べると、バットマンは凡庸で平板な存在に見えてしまいます。
本作のジョーカーは、公開前に亡くなってしまったヒース・レジャーです。睡眠薬などの多剤摂取が原因と言いますから、相当なストレスを抱えて仕事をしていたのでしょうか。
本作は興行成績も良く、ロッテントマトの玄人筋の評価も高かったのですが、どうしたものかアカデミー賞作品賞にノミネートされませんでした。このことでアカデミー賞の選考に批判が集まったのだそうです。当時は本三部作に関心が薄かったので全然知りませんでした。
初めて見ましたが、冒頭のジョーカー一味による銀行強盗のエピソードが、軽妙かつダークテイストで良くできています。
また、本作には有能かつイケメンの地方検事ハービー・デントが登場します。言わずと知れたトゥーフェイスなのですが、いかにして彼がトゥーフェイスになっていき、バットマンとジョーカーの戦いの中でどのような役回りを担うかが本脚本の見せ所の一つとなっています。
相変わらずバットマン本人と、ヒロインのレイチェルの魅力は今一つなのですが、それでも2大悪役の活躍で緊迫した画面が続いていきます。
クライマックスのカーチェイスシーンは、さすがにスゴイのですが、それが本作の中心的命題ではない感じです。
ゴッサムシティの巨悪としてマルコーネの後釜のマローニが登場し、彼がジョーカーをバットマン殺害のために雇ったことが一連の騒動の起点となっています。
また、マフィアと警察の癒着が激しく、女刑事ラミレス(モニーク・カーネン)も手先だったのには驚きました。