豊田有恒です。
SF宝石チェックリストで気になった本の2冊目です。
「パチャカマに落ちる陽」が中南米古代文明ものだったのと対になるような日本古代史ものです。
邪馬台国1、壬申の乱2、大化の改新2と並び、織田信長ものが断然新しく感じるという時代バランス。
もともと豊田先生は、タイムトラベル物が得意だったので古代史に造詣が深いのでしょう。特に、正史とされていない史実を発掘するのがお好きなようで、その手段としてSFを利用しているとも見えます。
本書でも、視点人物が卑弥呼の後継者だったり、一般には悪役として描かれる蘇我入鹿だったり、敗死する側の大友の皇子だったりするのが特徴的です。
ここまでするなら、もっと長く書いても良いのにと思うのですが、ご本人の資質なのか、雑誌からの依頼の都合なのか、どれもちょっと物足りない寸でしょうか。
チェックリスト本では、もう一冊気になるものがあるのですが、ハードルがやや高いので、またその内に‥(^o^)