黄金の日日 吉川経家現る

鳥取兵糧戦です。

これも本放送時に非常に印象に残ったエピソードの一つです。

秀吉に言われて鳥取に米を買い付けに行く話しです。相場の一石500文の倍で買い付けて来い、三倍で買い取ってやるからと言われます。

もちろん秀吉は良い儲け話をただで紹介してくれるような人ではありません。

鳥取城の包囲、兵糧攻めを睨んだ事前工作です。

相場の倍出すと言われて、百姓たちは備蓄をみな吐き出してしまいます。しかし、さらに相場の三倍で買い付けて来いと言われると、鳥取城はなんと籠城用の米蔵を開けて売りに出してしまいます。信長軍を撃退した時に支払う恩賞用に金子を貯えて置こうというのです。

この時の鳥取城は、織田軍に対する対応の意見が割れて城主、山名豊国が織田方へ投降して城内には先を見通せる部将がいなかったのだそうです。

秀吉は湯水のように金を鳥取城に流し込みますが、どうせ兵糧攻めが成功すれば返ってくる金と思っているので惜しみません。

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そこへ毛利から差し向けられた吉川経家が入城し、事態は一変します。

経家役は、浜畑賢吉ですが、戦略眼に長けて、実務能力も高いのです。

蔵を見て米が底をついていることを案じ、吉川本家に兵糧米を至急運び込んでもらうよう要請します。一方、日本海側の港へ自ら出動し、時化で出港を遅らせていた買い付け船を接収します。この時に助左の船も接収されるのですが、まず相場の6倍で買い取ると穏やかに申し入れる経家、それに対して既に売約済みの荷なので信義に掛けて渡せぬという助左。この激突もなかなか見応えがありました。

最後には背に腹は代えられぬ経家が武力で接収しますが、船を遡上させようとすると秀吉方に襲われます。

一俵でも持ち帰ろうとする経家を助ける助左。かくして助左は、鳥取兵糧攻めの包囲下に巻き込まれてしまうことになります。

こうして改めて見てみると、安国寺恵瓊役を神山繁がやっていたり、毛利方に良い役者が並んでいて不思議に思います。どういう意図のキャスティングなのでしょうね?