☆タナトス戦闘団を読む

カリスト」からは間を開けない方が良いかと思い、一気にタナトスへ雪崩れ込みました。
カリスト」では、アナンケ基地接収作戦を開戦劈頭に実施する予定でいました。
ところが、いざ開戦が近付き、主戦派が主導権を握ると、なんと月面の地球・月連合の工場群を攻撃する作戦が浮上します。そのための事前諜報活動にダンテ隊長自ら月に潜入する処から話しは始まります。

タナトス戦闘団 (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史 289) | ジグソー | レビューメディア

今回もシリーズの先々に向けて登場人物を整理しておきましょう。

ネタバレを含みますのでご注意ください。


外惑星側
ダンテ隊長
言わずと知れたタナトス戦闘団隊長。
しかし、今回は月面のセントジョージ市に潜入調査して、スパイとしては素人だということを露呈し、捕まって薬物尋問で徹底的にやられてしまい悪夢を見るようになる。
柏崎中佐
セントジョージ市のカリスト代表部に勤務する駐在武官
同じカリスト軍所属ではあるがスパイとしてあまりに無警戒な振る舞いをするダンテを非常に迷惑に思って非協力的な態度を取る。
しかし、その実はダンテを利用して警務隊にダミー情報を掴ませようと考えていた。これは彼のアイデアではなく上官の指示。
シャンティ
柏崎中佐が使っている市井のエージェント。インド系で、インディアンタウンに一族郎党で暮らしていて、互いのIDを融通しあっており警察に正体をつかませない。
しかし、一連の騒動で、街を離れる決意を固め、ロッドと交渉して緒方優と共にタナトス陸戦隊の脱出に同行させてもらうことを要求する。
ヘルドルフ大佐
航空宇宙軍警務隊大佐。
カリストがなぜダンテのようなスパイのいろはも判ってない人間を送り込んで来たのか意図を測りかねている。その一方でダミーとして使い捨てるには陸戦隊の貴重な士官は、あまりにも大物すぎるとも感じており、月面工場破壊工作への警備にリソースを割くのが良いのか、それはカリストの思う壺なのか判断できずにいる。
ノックス大尉
ヘルドルフ大佐の部下。ダンテの尋問に当る。ダンテの悪夢の登場人物となり、ダンテの恨みを買ってしまう。
緒方優
ヘルドルフ大佐のオフィスで働く現地採用スタッフ。実際はカリストと航空宇宙軍の相互に機密度の低い情報を融通しているダブルクロス
カリストに娘を残してきており、カリストに帰るために航空宇宙軍士官のアンドレーエフ中尉と交際している。
ランス
タナトス戦闘団の副隊長。ダンテの救出に来て、逆に絞殺されかかってしまう。
ロッド
タナトス戦闘団のいわばピックロッカー、ハッカー。ダンテの報復のために、シャンティを捜索するが、どうしても辿り着けず、彼が多人数のシャンティたちの一人であるという真相に辿り着く。