ふたりのウルトラマンを見る

NHKの沖縄復帰50周年ドキュメンタリーです。

思っていたのとだいぶん違いました。

ふたりのウルトラマン - NHK

沖縄復帰問題に焦点があっていて、ウルトラマンにはそれほど焦点はあっていません。

それでも、ウルトラQウルトラマンウルトラセブンのいろいろなエピソードは入っています。特に円谷プロ内に貼ってある告知文書や、黒板の打ち合わせまとめは、非常に面白く、思わず画面を止めて読んでしまいました。

金城哲也を頼って上原正三が上京する所から始まります。折しもウルトラQが当たって、怪獣ものの脚本を書ける脚本家が足りなくて円谷プロは金城のスーパーマンプロジェクト化しています。

なので、上原も一本書いてみろと言われるのですが、上原は怪獣物でデビューしたくないと言います。怪獣を子供だましと思うなと金城は怒りますが沖縄ものでデビューしたいという上原を翻意させるに至りません。

それでも結局、「宇宙指令M774」でデビューするに至ります。出来栄えは良く、円谷英二にも褒められます。

しかし、円谷プロはセブン終了後は苦戦し「マイティジャック」の失敗で赤字に転落します。金城は責任をとって降格させられ、それに円谷一も同意したと聞いて、さらに失望します。

金城は沖縄へと帰り、沖縄での政治運動に巻き込まれていきます。

 

これを見ていて特に印象に残ったことが二つ。

一つは上原上京してくるときに、沖縄から日本へはパスポートが必要だったということです。

もう一つは沖縄海洋博が本土での盛り上がりとは裏腹に沖縄では強い反対運動にさらされていたということです。

本土と沖縄のギャップを強く感じさせ、ウルトラマンシリーズからの映像として、雪山怪獣ウーの回と、メトロン星人の回が引用されていたことも印象的でした。