六日間戦争の感想

対戦してみて、いくつか思う所がありましたので纏めて置きます。

1:お買い物系ゲームの新機軸である

 自分の兵力をデザインできるお買い物系ゲームは、割と面白いものが多いと思います。スティーブ・ジャクソンがこの系列の先達として挙げられると思いますが、具体的なタイトルとしては、「オーガ」シリーズ、「エアイーターの侵略」。

エアイーターの侵略 (rim.or.jp)

 モダーンウォー誌としては、「ソマリアの海賊」

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お買い物ゲームでは、自分の兵力をデザインして作戦を設計できるので、既定の兵力で戦う普通のウォーゲームより作戦の自由度が高くリプレイアビリティが高くなり好感が持てます。

本作で少し違うのは、二人ともイスラエル軍プレイヤーなので、同じリソースプールを取り合っているのが新機軸です。自分が使いたいものを買うという発想の他に、相手に買われたくないものを買うという発想が出てきます。ただし、いったん買い占めても相手側は通常の2倍のコストを支払えば引き抜くことができるので絶対ではありません

しかし、ゲーム全体で使える予算が50ZPしかないので、2倍払わされるのは非常に痛いのです。また、ZPを残すとVPになるということがあるので、節約するという戦略も十分に有力なのです。

2:現代戦における空軍の威力のショーケースである

リプレイ部分にも書きましたが、本戦争では劈頭のイスラエル軍の制空戦闘と空襲攻撃の威力が猛烈であり、戦争全体を方向付けました。

制空戦闘による対空レベル低下だけでなく、地上部隊に対する対地攻撃も強力です。また、要塞に対して空挺降下すると、開戦後最初のケースでは要塞効果を無効にするという特別ルールもあり、これがガザやエルサレムに対して実施されることになります。これも早い者勝ちなので、シナイ戦線でガザ降下をするのと、ヨルダン川エルサレム降下作戦をするのの、最初に実施した方にしかボーナスがありません。なので、相手の実施準備を見て、場合によっては最適のタイミングでなくても打って出ようかと言う判断もあり得ます。