感想

前半は拷問者という非日常的な職業の日常を描いたシックで魅力的な物語だと思った。
後半は冒険に出ることになるのだが、いわゆる冒険ファンタジーとは全然イメージの違う思弁的で走らないストーリー展開でびっくりさせられる。世界観は非常にシュールで、ある意味でラファティ的な頓珍漢さをも持っている。それでいながら文体は落ち着いており、主人公たちの思索は哲学的で、世界は非常に落ち着いたトーンで彩られておりなんとも独特な作品である。
面白いかどうかと言うと、波乱万丈という言葉とは噛合わないこと夥しく、後半については評価保留というところだろうか‥(^_^;