現実的な対処

ドーマン教授の一連の本を見ていて、非常に実際的だと思うのは、その手法がインプットに関わる3つの能力と、アウトプットに関わる3つの能力を指標として発達を評価し促進している点だと思う。残念ながら、脳の中で起こっていることを日常的な生活や普通の医療教育の範囲で評価することは難しい。そうすると、外から計れるインプットとアウトプットの能力をきちんと評価し、そこに問題があれば解消することで、恐らくは脳の中で起こっている機能の発達を正したり促進したりできるものと期待する‥のは現実的な対処なのだと言う気がする。
その意味でドーマン教授が示した6つの領域に関する発達の評価の方が、単一的な指数で結果を出す知能指数より実際的だし、また結果を受けてどのように発達を支援してやるべきがの手段や方向性が見えるという意味でも優れているという気がする。