SGC例会:ノイラントを対戦プレイ

「ローズ&ボーツ」をスッキリと短時間でプレイできるように置換しているかも‥という世評があって是非ともプレイしたいと思っていた一作。しかしながら、期待が大きすぎたこともあるが、不発に終わった。
良い点もいろいろとあるので、順に列挙してみよう。
○原料→加工品→高次の加工品という加工生産型ゲームの一つだが非常にスマートなシステムを持っている
○ローズ&ボーツでは地道に一つの材料、一つの輸送という作業を積上げたが、それをアブストラクトでスマートなやり方で表現できている
×資源が非常にタイトで、それを特定のプレイヤーがブロック可能なのが問題を含んでいる
×他のプレイヤーの手番にすることがなく、手番になるまでは事前に準備しておきにくいシステムなので、ダウンタイムが非常に辛い
二番目の部分は非常に優れており、ルールを聞いた時点では大いに期待させるものがあった。特にアクショントークンを置くことで生産と資源確保を表し、それを次の加工品に転用する時にタイルの距離で必要アクション数を加減することで輸送の手間を表現すると言うのは秀逸なアイデアだと思った。
三番目の部分はプレイしだしてからすぐに感じたこと。ローズ&ボーツでは一次資源は自動的に産出され続け潤沢に世界に溢れるようになる。加工品についてもワンダー建築で消費したりしない限りにおいては、さらに上位の加工品の原料として有効に消費されるか蓄積されるので基本的にボトルネックになったりしない。
ところが、このゲームでは特定の経路資源をあるプレイヤーが毎回確保してターン終了するようにプレイすると、他のプレイヤーには手に入らなくなってしまうということが起こり得そうだ。高次の最終加工品を得るために必要な希少資源の組合せが、プレイヤーが互いにブロックし合うと実現できなくなりそうな気がする。
四番目の難点は、オリジナルルールのローズ&ボーツでも、どのフェイズにでも手番のフリップフロップが出来て計画性が阻害されて辛かったので、先日のプレイではプレイヤーターン方式に切り替えて改善した部分。本作はローズ&ボーツと比べてさらに辛く感じられた。それはボードが小さく、他人の資源確保状況、タイル建設状況の影響が強く、ますます自分のターン開始時にならないと考えても仕方がない感が強いからだろう。結果として、そこから考え始めるので思考時間が長くなり、それが他人のダウンタイムを長くするという悪循環に入っている。
結局この日のプレイは、中途協議終了となってしまった。
個人的な意見としてはダウンタイム比率の少ない少人数でのプレイをもう一度やってみたい気はするが、4人ではもういいかという感じ。