○プリンツ・オイゲン

オイゲンはオーストリア軍の将軍である。
スペイン継承戦争の開戦後、北イタリア方面で、カルピ、キアーリ、クレモナ、ルッサーラと相次いで勝利を挙げた。本国の財政支援確保のために総監職に就いて一時前線を離れるも、1704年にはマールバラ公と共にブレンハイムの戦いに勝利する。しかし、一気にフランス侵攻を成功させるには至らず、戦争は一進一退の様相を呈してしまう。
1708年にリーレ包囲戦を成功させるも、その後のマルプラケの戦いで大きな打撃を受け自身も負傷。
1710年にイギリスが事実上脱落すると苦境に陥ったが、オランダと共に戦い続けた。しかし、1712年にドゥナの戦いに敗北。さらに1713年には、ユトレヒト条約でオランダも脱落。オーストリアも止む無くラシュタット条約を結んでフランスと和睦した。
オイゲンは戦後はオーストリアネーデルランド総督に任ぜられ、その後も重要な立場に在り続け、オーストリアとトルコの戦争でも指揮を執りいくつかの軍功を立てた。マールバラ公と比べれば、幸せな晩年を送ったと言えるだろう。