ロートレック展を見る

bqsfgame2008-02-04

休日にミッドタウンに行ったところ、丁度、ロートレック展が始まっていて久しぶりに絵を見てきた。
ロートレックと言うと、もう10年近く前になるが伊那に仕事で良く出張していた頃に良く通っていた「アリフレックス」という店に掛かっていたのを思い出す。
モンマルトルのムーランルージュの人々を描いた作品群は、そのまま世紀末フランス歓楽街の文化史になっているのだということが、今回の展示会では良くわかるようになっていた。ロートレック作品以外の資料で当時のモンマルトルが良くわかるようになっており、その意味では「世紀末歓楽街モンマルトル展」と言っても良いかも知れない。モンマルトルと言うと、萩尾望都の傑作メッシュシリーズも連想される。久しぶりに引っ張り出して読んでみようか。
ロートレック自体の話しに戻ろう。山藤章二さんの似顔絵もそうだが、本人がいやがるような鋭い特徴の抉り出しが独特。浮世絵の影響を受けたシンプルでありながら表情豊かな線を軸とした画風。上手に省略された背景。個性的で洒落た画風は、見てすぐにわかる。こうしてまとめてみると短命だったこともあり存外少ない作品数にも驚かされる。それでいながら現代に名を残す独創の人だと思う。